高齢になり自分で動けなくなる前に終活しておこうと考えて、
自宅をお金に変える方法を探している人って多いと思います。
確かに土地や建物を現金化しておけば相続の時に分けやすいです。
また、相続人がいない場合も生前に土地や建物を処分してしまえば、身軽になり心置きなく最後の時を迎えることができます。
私も土地や建物があるのですが、相続人がいないのでどう処分すればいいのか探した時期があります。
そんな中で「リースバック」や「リバースモーゲージ」というものがあることを知りました。
生前に自宅を現金化できる仕組みとして期待していたのですが、詳しく調べるうちに、
「これはとてもおすすめできるものではない!」
という考えに至りました。
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なんでおすすめできないのかにゃ?
これらはどう考えても銀行や不動産会社の方が得する仕組みのように思えたからです。
リバースモーゲージは本来なら喜ばしいことである長生きが、リバースモーゲージでは大きなリスクとなってしまったり、
不動産の価値が下がれば、相続人に借金を残してしまうケースもありうるからです。
リバースモーゲージの事業者が儲かる金融商品でしかないというのが私の意見です。
結論として自宅をお金に変えるのであれば、
「市場価格で自宅を売却し、安い賃貸に引っ越す」
のが一番いい方法です。
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タウンライフ不動産売却では、無料で不動産売却査定を一括で行うことができます。
査定価格の最低額と最高額の差が数百万円になることもあります。
複数社から一括査定すると査定価格が比較できるので最高額の不動産会社を見つけることができます。
この記事で指摘するリバースモーゲージの闇に注意して、しっかりと早めの対策をしましょう。
今回の対象者は以下の人たちに向けて記事を書いています。
・リバースモーゲージの闇について知りたい人
・自宅をお金に変える方法としてリバースモーゲージを考えている人
上記の方々に対して、私がリバースモーゲージをおすすめしない理由をご紹介します。
この記事で早い段階での対策をして自宅を市場価格で売却する人が少しでも増えてくれれば幸いです。
自己紹介
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Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
設計事務所を16年間(2022年現在)運営している現役の一級建築士です。
店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。
現在は住宅設計やリノベーションを中心に活動をしています。
設計事務所のブログを始めて2年目で月間25000PVを達成!
住宅に関する悩みを解決すべく、ブログやTwitterで情報発信しています。
リバースモーゲージの5つの闇
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リバースモーゲージの5つの闇は以下になります。
・長生きがリスクになる
・金利上昇で利息の支払いが増える
・不動産の価値が下がる
・契約者がなくなると配偶者は住めない
・評価額は市場価格より2〜3割安くなる
リバースモーゲージの5つの闇を見ていく前に、そもそもリバースモーゲージとはどのような仕組みなのかを見ていきましょう。
リバースモーゲージとは
リバースモーゲージと不動産担保ローンはどちらも自宅を担保にして、そのまま住み続けながら銀行から融資を受けられる仕組みのローン制度ですが、
リバースモーゲージは死亡時に自宅を売却することが前提で、月々の負担額が利息だけになるローン制度です。
自宅の評価額(毎年見直し)の50〜60%程度が借入限度額となり、その範囲内であればいつでも何度でも借りることができます。
例えば、評価額が1,000万の自宅を担保に入れた場合、500〜600万の範囲内でいつでも何度でも借りることができ、
月々の負担額は借入金額にかかった利息だけになります。
死亡時に自宅を売却することで元本を一括返済するため、売却時の元本割れを防ぐために借入限度額が低く設定されています。
リバースモーゲージの5つの闇は以下になります。
長生きがリスクになる
長生きしてローンの受け取り総額が融資限度額に達してしまった場合、その後の融資が途絶えてしまうことがあります。
リバースモーゲージは死亡後に自宅を売却して返済することが一般的ですが、
金融機関によっては契約期間(最終返済期限)が設けられているケースがあります。
想定より長生きして、契約期間が終了してしまった場合、元金と利息を一括返済しなければなりません。
もし一括返済できなければ、存命中でも自宅を売却して一括返済する必要があります。
自宅を売却して返済する際、自宅の売却価格よりも借入金残高が多かった場合には、
差額の借入金残高が残ってしまい、最終的には自宅も失い借金だけが残るリスクがあります。
そもそも本来なら喜ばしいことである長生きが、リバースモーゲージでは大きなリスクとなってしまいます。
金利上昇で利息の支払いが増える
リバースモーゲージでは、変動金利型、一定期間の固定金利型のものが多いです。
そのため、契約期間中に金利が上昇した場合は、借入残高が増えて担保割れとなるリスクがあります。
つまり、契約期間の途中で融資可能金額の上限に達してしまい、当初想定よりも融資を受けられる金額が少なくなります。
また、金利上昇により月々の返済額が膨らむリスクもあります。
リバースモーゲージは、不動産を担保とした融資となるため、毎月利息が発生します。
原則として、契約が終わるまで利息分は月々返済しなければならないため、金利上昇により返済負担が増えてしまいます。
不動産の価値が下がる
不動産の価値が下がると家の評価額が下がり、借入限度額が少なくなる可能性があります。
家の評価額は一定期間ごと見直しがされます。
不動産の価値が下がれば融資限度額が少なくなり、借入残高が限度額を上回る場合もあります。
その場合は差額を返済しなければなりません。
また、不動産の売却価格が借入額に満たない場合は、その分を相続人が負担しなければならない場合があります。
つまり不動産の価値が下がれば、相続人に借金を残してしまうケースもありうることになります。
契約者がなくなると配偶者は住めない
リバースモーゲージを使うと、契約者の死後に遺された配偶者が住む家を失ってしまう可能性があります。
契約者が死亡した場合、配偶者が契約を引き継げるようにしている金融機関も多いのですが、
リバースモーゲージの完済のため不動産を売却した場合、
他のアパートを借りようとしても、年齢や収入を理由に契約を断られてしまうケースがあるのです。
子どもや兄弟を頼っても、必ずしも同居できるとは限りません。
ご自身が存命の間だけでなく、亡くなられた後のご家族のことも視野に入れ、融資を受けましょう。
評価額は市場価格より2〜3割安くなる
リバースモーゲージは契約者が亡くなった場合に売却して元本と利息を返済する仕組みになっています。
一般的に年数が経てば、住宅の不動産価値は下がっていきます。
売却時の価格を考えると現時点での市場価格より安くなると考えるのは自然なことだと思います。
よって、評価額は市場価格より2〜3割安くなるケースがほとんどだと思います。
評価額が安くなれば、借入限度額は少なくなります。
売却価格が借入額に満たない場合は相続人に負担を求めたり、
売却価格が評価額より高く売れればその分リバースモーゲージの事業者の利益になる…
結局はリバースモーゲージも事業者の儲かる金融商品でしかないというのが私の結論になります。
リバースモーゲージに向いている人
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リバースモーゲージに闇があると言っても、市場価格で売却して安い賃貸に引っ越すことが困難な人もいます。
リバースモーゲージしか選択肢のない人
自宅をお金に変えたい人でリバースモーゲージしか選択肢のない人は以下の通りです。
・高齢者(70歳以上)
・自宅に住み続けたい
・賃貸契約を断られた
・相続人がいない
・最後は老人ホームで生活する
高齢者になると賃貸契約を断られるケースが増えています。
リバースモーゲージは自宅に住み続けながら融資を受けることができる仕組みです。
賃貸契約をする必要がないので、そのまま住み続けることができます。
また、高齢者は住みなれた自宅で最後を迎えるのが一番いいと思います。
人生100年時代と考えると融資が先に終わってしまうリスクもありますが、
住みなれた自宅であれば近所のコミュニティーや知り合いもいるので何かと安心だと思います。
相続人がいない
相続人がいる場合、リバースモーゲージの利用は相続人全員の同意を得ないといけません。
一方で相続人がいない人が誰かに同意を得る必要はありません。
自分だけの判断でリバースモーゲージを利用できます。
死後の財産処分は金融機関側が行うため、遺産処分の手間を省くことも可能です。
自宅を子どもに遺す必要もなく、財産を遺す必要もない人で、高齢になって賃貸契約を断られた人やそのまま自宅で住み続けたい人にはおすすめです。
最後は老人ホームで生活する
いまは自宅で暮らしているものの、将来、思うように身体が動かなくなってきたり、配偶者が亡くなって一人になった時などは、
日常生活をサポートしてくれる有料老人ホーム等に入居しようと考えている人にとってもおすすめです。
リバースモーゲージでは、まとまったお金が手に入ることで老人ホームの入居一時金に充てることができます。
その他の自宅をお金に変える方法
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その他の自宅をお金に変える方法で代表的なものは「リースバック」というものがあります。
リースバックとは
「リースバック」とは、住んでいる住宅を売却し、売却後は買主から賃借することで、もとの住まいに住み続けることができる不動産の売却方式です。
正式名称は「セール・アンド・リースバック」と呼ばれます。
通常の売却と異なり、リースバック方式で住宅を売却すると、
まとまった資金が一括で入手でき、さらに売却後ももとの住まいを借りて住み続けることができます。
しかも、リースバックの中には、一定の条件のもと、売却した住まいを買い戻せる権利(この権利を「買戻し特約」といいます)が付いたものもあります。
※リースバックのうち買戻し特約がついている場合は、
売却先が一定期間第三者へ転売できないようになり、元の所有者は売却先との間で取り決めた期間内に買戻し金額などを支払うことで買戻しができるという仕組みになっています。
リースバックにも闇がある
リースバックにも8つの闇があります。
・家賃が上げられる
・勝手に売却される
・買い戻し金額が高い
・修繕費の負担が発生した
・相続人と揉める
・再契約を断られる
・事業者が倒産する
・高額な諸費用が請求される
詳しくは以下の記事をご覧ください↓
私の意見ですが、リースバックも事業者が儲かる仕組みです。
リースバックは土地や建物が高値で売れたとしても家賃が高くなったり、
市場価格の60〜70%で売却することになるなど…
土地や建物を売る側が損をする、逆に言えば銀行や不動産会社の方が得をする仕組みが「リースバック」の正体だと思います。
私は人の弱みにつけ込んで、商売して儲けようとする仕組みのように思えます。
早めの対策を考えましょう
リバースモーゲージもリースバックも自宅をお金に変える方法としてはあまりおすすめできないのが正直なところです。
前述しましたが、自宅をお金に変える一番いい方法は、
「市場価格で売却して、安い賃貸に引っ越す」
ことです。
しっかりと自宅を査定してもらい市場価格で売却するには、売却実績のある不動産会社を選ぶ必要があります。
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査定価格の最低額と最高額の差が数百万円になることもあります。
複数社から一括査定すると査定価格が比較できるので最高額の不動産会社を見つけることができます。
年をとって高齢になってしまうと選択肢がなくなり、リバースモーゲージやリースバックに頼らなくてはならなくなります。
自宅をお金に変えたいのであれば、まだ働いていて賃貸契約ができるうちに安い賃貸に移ることを考えましょう。
市場価格で自宅を売却できるので、早めの対策が必要だと思います。
まとめ
今回はリバースモーゲージの闇について知りたい人や自宅をお金に変える方法としてリバースモーゲージを考えている人に対して、
私がリバースモーゲージをおすすめしない理由をご紹介してきました。
まとめると以下になります。
■リバースモーゲージの5つの闇
・長生きがリスクになる
・金利上昇で利息の支払いが増える
・不動産の価値が下がる
・契約者がなくなると配偶者は住めない
・評価額は市場価格より2〜3割安くなる
■リバースモーゲージしか選択肢のない人
・高齢者(70歳以上)
・自宅に住み続けたい
・賃貸契約を断られた
・相続人がいない
・最後は老人ホームで生活する
リバースモーゲージは事業者が儲かる仕組みです。
自宅をお金に変えるのであれば、
「市場価格で自宅を売却し、安い賃貸に引っ越す」
のが一番いい方法です。
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査定価格の最低額と最高額の差が数百万円になることもあります。
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しっかりと実情を把握してから行動するようにしましょう。
この記事で早い段階での対策をして自宅を市場価格で売却する人が少しでも増えてくれれば幸いです。
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